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サラウンド音楽制作レポートSONAR編

レポート制作/漢那 拓也

ギター編

・ 音作りについて

ギターに関してはエレキ・ギターから「 POD XT LIVE (アンプ・シミュレーター)」を経由し、オーディオインターフェイスを通しての録音を行いました。音作り自体、ギターエフェクトの作成自体は「 POD XT LIVE 」で殆ど行い、「 SONAR 」上では「 Vintage Channel 」を掛けることで、よりアナログ的なサウンドに近づけることを試みました。

私の場合、「 POD 」などのアンプ・シミュレーターやエフェクターなどで音作りをする時でも、ある程度の補正や音圧の増幅を PC 上で行えると考えた方が、選択肢が広がって音作りをしやすいです。

・ サラウンド・ミックスについて

歪ませたギターに関しては、とにかく暴れまわるイメージを想定していましたので、ディストーション・ギターのグリッサンドで始まる入りの所を特に印象付けさせようと、サラウンドパンナーの「 Width (ステレオソースの L 、 R チャンネルの距離)」を閉じたり開いたりすることで空間の変化をつけ、ステレオからモノラルになる瞬間のハッとするような感覚や、徐々にステレオ幅が広がっていく時の遠近感の変化を利用したミックスにしています。

Width移動

音像は左端の図、緑○に配置。音像の位置を変えずに、右側の図に行くにつれて「 Width 」を徐々に広げていっています。
右端の図のように「 Width 」を最大限に広げると、 180 °回転した側(正反対側)にモノラルの音像が生じることになります。
つまり、「 Width 」を広げたり狭めたりすることによって、音像の反復運動をプログラムすることが出来ることになります。

任意の点を中心にステレオソースを展開したり、ステレオソースの幅を自由に変更したりすることができるということは、「 SONAR 」がもたらしてくれる新しいサラウンド音楽の発想に繋がるのではないでしょうか。こういった「 Width 」を使ったサラウンド・ミキシングができることも、「 SONAR 」を使ったミキシングの特徴であると思います。

 

エレクトロニック・ピアノ編

・ 音作りについて

エレクトロニック・ピアノ(以下エレピと表記)の音源は、ベース同様に「 TTS-1 」を使用しました。「 TTS-1 」のエレピは、 ROLAND 製の MIDI 音源で聴き馴染みのある音で、綺麗で耳に優しい透き通った音なのですが、反面、深みや広がりがなく、素っ気無い音に聞こえてしまう様にも感じます。そこで、下図のようにエレピの波形をずらし、奥行きが出るように工夫しました。一種のディレイエコー効果なのですが、この方法ですとサラウンド上で自由に音の“尾ひれ”を配置することができるので、例えば一直線上に並んだディレイや音場のど真ん中を中心に、外側に向けて広がっていくようなディレイを創作することが出来ます。

エレピ音作り

「 SONAR 」トラックコンソール画面です。エレピの波形を少しずつずらしてディレイ効果を得ています。
遅らせている波形ほど、ヴォリュームを下げてリバーブを深めに掛け、遠近感を感じる音作りをしています。

・ サラウンド・ミックスについて

今回の場合は音作りの時点でサラウンドの広がりを創作しましたので、楽器の配置としては音場のど真ん中を中心にした広がりのある音として扱っています。楽曲に深みを加える存在となるように意識をして作曲や打ち込み、音作りを行いましたので、音像がふらふらと移動するのではなく、その場に留まり、漂うようなイメージでミックスを行いました。

 

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